パソコンゲームの解説、感想集[廃虚碑文]
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公開日:2005-12-07 | ページ表示数:7629回

JACK―背徳の女神―

製作:Silky's
発売日:1995-11-30
原画:FJ-3 シナリオ:Sense Of Wonder Director:Lark・Kent・Jr
シナリオ:5 グラフィック:6 システム:4 総合:5
長所:シナリオ  短所:締め
種類:D
Win版:無
SF推理物。軍隊を除隊後、探偵をしているアル中の主人公の元に元上官からの依頼が舞い込む。星系間シャトルに乗り込み、正体不明のテロリストを特定しろというものだった。相棒として付いてくることになった美少女が気になりその依頼を受けるが、船内では殺人事件が起こり、調査をするはめに。一癖も二癖もある怪しい登場人物達、事件の真相は。ということで、推理物だが犯人を推理可能かどうかは少し怪しい(一箇所ヒントらしい箇所はあった)。登場人物は、エスパーだったり、強力の持ち主だったり、レズだったり、ホモだったり、明らかに怪しい人物のオンパレード。男は主人公含めて、5人のみ。登場するヒロインには満遍なくHイベントがあり、3枚から5枚程度で標準的。レズごっこ(作中表現)が比較的多い。CG枚数は差分抜きで50枚程度。過去に子どもを誤って撃ってしまったというトラウマに悩まされ、自堕落な生活と思考をしてしまう主人公の翳と、殺人犯を探すという緊張感、そして結構複雑な人間関係が織り成す愛憎劇、そんなものが楽しめる作品。ただ、どれも中途半端。プレー時間4時間程度なのに、ヒロインが11人も出ていて、Hイベントに時間が取られて本編ストーリーがおざなりになっている、特に後半は意味不明な部分が多い。愛憎劇もだからなんだというわけでもなく、ストーリーにほとんど絡んでこない。システム的にも、メッセージスキップが早く選択肢も少ないが、エンディング分岐が分かり難くバッドエンドにも意味がない、セーブや終了は節目にしかできない、など欠点が目立つ。悪くはないと思うのだが、焦点が定まっていないのが大きな欠点だろう。(攻略は、「する→受ける→当然ある→出来る→する→降りる→ある→102号室→石→張り込む→眼鏡っ子→助ける→する→頷く」が本筋。バッドエンドは、「受ける」「降りる→ある」「石」「助ける」「頷く」でもう一方を選べば見れます。ただ特に見る必要はありません。)(以下、ネタばれバッドエンド網を潜り抜けて、晴れてファントムの正体が分かってからが急展開すぎる。真空で生き残ったとしても、ドラゴンに生贄になったと思われるミリィが何故生きて戻ったのかも謎。古代兵器のドラゴンの機能なのでしょうか。それになにより、見落としたのかもしれませんが、何故殺人事件が起きたのか分からない。ファントムが殺人狂で定期的に人を殺さずにおけなかったのでしょうか。船長が殺されたのに誰も悲しんでいない、という疑問も解けなかった気がするし。ホリィがファントムだと示唆している箇所は、介抱してもらって部屋に行き、襲おうとするが見つかって、フェイントかけて逃げようとしたのにフェイントを見抜かれた箇所だけだったような気がするし。主人公が誰の事を好きなのか、ヒロイン達が誰の事を好きなのかそれもいまいち分からなかった。途中のシナリオはほどほど面白いのに、ちょっと残念。

©Silky
©Silky's(シルキーズ)/JACK(ジャック)
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