製作:propeller 発売日:2004-09-17 原画・企画原案:A-10 シナリオ・ディレクター:荒川工 シナリオ・シナリオ原案:伽遠蒔絵 シナリオ:J・さいろー 、東出祐一郎、新澄しい子 シナリオ:7 グラフィック:6 システム:8 総合:7 長所:H 短所:絵 種類:W | ショタいたずらAVG。お風呂場が、いつのまにか異世界の浴場と繋がっていた。そこは、神王の妃候補として集められた4人の姫様のための空飛ぶ箱庭だった。何故か透明になった十○歳の主人公は気になるあの子にちょっかいをかけに今日も異世界へと旅立つ。ということで、前半はストーキングしてお風呂を覗いたり、部屋に忍び込んだり、いたずらしたりする。その内ばれてしまい、反対にいたずらされたりしながら仲良くなっていく。攻略は難しくなく、キャラクターを追っていけば問題ないだろう。中盤からキャラクター選択さえ出来なくなるのだから当然のこと。イベント消費型なので、日にちがあまり関係なく、共通イベントも少ないので毎回新鮮にプレーできる。1回のプレー時間は5時間ほどで、全プレー時間となると20時間は下らない。ショタを苛めるというシチュエーションが多い。Hは最長1時間はあろうかという長さで、数も多い。大抵、前半で主人公が苛められ、後半で反撃する。いたずらもしくは愛のあるHなのでそれほど過激ではないかも。脚コキやらヤオイやらレズやらデブやら変り種が多く、H関係が充実している。だが、シナリオ部分にも十分力を入れている。基本はボケツッコミの古典的なギャグと、声優によるキャラクターの性格付けを楽しむ。大本のストーリーは先が見えたり、あっけなかったり、楽しめなかった。ギャグは、アニメ、漫画の名セリフやことわざなどを曲解したり、もじったりして、その後に元ネタについて伏字を使ったりして説明するという、良くあるタイプのギャグが長々と続く。一言も長く、早口にまくし立てられている感じ。そのためテンポが良かったような気もする。声優は、『プンプン』などの擬声語の部分だけ可愛らしく発音したり、引用したやくざの啖呵のような言葉をそれらしく発音したりと狙いすぎな気もするが、まぁうまかった。他の、歌も音楽もシステムも全て及第点なのだが、絵が酷い。慣れれば気にはならないが、同一人物か怪しいほど崩れていたり全体的にいまいちで綺麗だと思える場面はなかった。とは言え、立ち絵が気に入れば、プレーをしている内にさほど気にならなくなるだろう。ボリュームもあり、笑えて、設定に凝ってないので時間を空けてプレーしても十分楽しめる。生意気なショタが嫌いでなければ、手軽にプレーするには良いかもしれない凡作。(女性の声もいいけれど、やはり父親役の声優のような有名どころの男性声優は欠かせない。なんというか物語りに締まりを与えてくれる。まぁ、性格は破天荒でうんざりさせられるけれど奥が深い尊敬できる父親というありふれたものだったけれど。)(「とまれ」という接続詞を久しぶりに見た。あまり使わない単語が結構出てきた。語彙が豊富な作品だ。)(以下ネタばれ。土日を潰してしまったのを少し後悔する。かなりHで、ほどほど笑えるし、ほどほど可愛いし、ほどほど好奇心をそそるけれど、何一つ感慨がない。まず、ストーリー。種が芽を出した。初恋はまだかと父親が聞きたがる。というこの二つの情報だけで神王が誰なのか想像が付いてしまう。しかも、こちらの世界に彼女を連れて戻ってからの日常生活が蛇足だ。幸せになってからの夜の生活や葛藤を描きたかったのかもしれないが、お金はどうするのとか疑問は尽きない。しかも、せっかく一区切り付いてちょうど良かったのに、最後の最後が全く終わりという感じがしない。ラスト感がなさすぎだ。それに、トゥルーエンドで若干設定におかしさを感じる。司祭はフランチェスカの時の切れっぷりとは一転して、善人になっているし、フランチェスカの敵討ちはいいのだろうか。一番不思議なのが、何故エヴァンジェリンは爆発しないのかだ。ギャグは最初は笑えるが定番コテコテでもう少し捻りが欲しかったとか、透明人間なのに後半、会話もHも普通にしていて不自然だったとか、言い出したらきりがない。だが、あれもこれもと詰め込んだ割には良く出来ているのかもしれない。特に性に興味津々な少年と、攻めのヒロインという設定のためかH関係はストーリーと違和感なくすんなり入ってきた。) |